中古住宅の建物価格評価法 その2
中古住宅の最有効使用を考える場合、建物のリフォームをどのようなリフォームと考えるか、について明確にしておく必要がある。先のエントリーでも書いたように、買主が考えるリフォームなのか、第3者の建築士が考える標準的なリフォームなのか、ということである。つまり、買主リフォームか、標準リフォームかである。
たとえば、建物はまだ使えそうであるが相当古くなっていて、新築並みにするには新築コストが必要な中古住宅では建物価格ゼロが相当である。しかし、建物はリフォームすれば使えるので、たとえば買主はリフォームして住もうと考えたとする。買主のリフォームである。そこで古い建物が建っている土地で、安ければ買主が現れると考えられるので、土地価格を更地価格水準より少し低くする。土地価格をリフォーム費用程度低く設定すると買主も現れ、価格も説明しやすいからである。しかし、売主はリフォームするわけではない。
しかし、買主はたとえば50万円だけリフォームすることもあり得るし、300万円のリフォームをすることもあり得る。安くしてもらえば高いリフォームができるし、あまり安くしてもらえないと少しのリフォームしかできない。
買主リフォームを前提に考えると、このように買主売主の考えを突き合わせる調整の場が必要になり、結果としてリフォームの内容が不安定になり、合理性を欠く可能性が高くなる。
一方、第3者の建築士が考える標準的なリフォームは、原則として売主買主に影響されないリフォームで、建物の現状と法規制や住宅性能なども考慮した内容のリフォームとする。この第3者の建築士は先のエントリーで書いたバリューサーベイプランナーとしておく。
この場合リフォームは現状図面を前提に設計されたもので、リフォーム図面もあり、コストも第3者の積算で求められ、合理的な内容となっているため、不動産流通市場にも信頼できる情報として通用するものである。
建物価格ゼロの上のケースで、この標準リフォームコストがたとえば200万円とすると、建物価格がゼロなので、土地価格を更地価格水準より200万円安くすることが価格の説明もしやすい。もちろん、この場合でも、買主は50万円だけリフォームすることも300万円リフォームすることもあるが、自己責任に任せるしかない。しかし、不動産流通市場は透明性の高い市場が形成されると考えられる。買主売主の考えを突き合わせる必要もなくなる。
このように、中古住宅の最有効使用は標準リフォームを前提にすればリフォームコストも明確になり、これを前提に透明性の高い不動産価格が形成されると考えるのである。
4010(nishimiya)

